抗がん剤―それでも頼る?
  本誌の別冊である「症状改善例集」の19号の記事で、抗がん剤を拒否し、食事療法などで自らのガンを克服されたご婦人の体験をご紹介した。彼女は病院の待合室で、同病の方々に「どうして西洋医学にばかり頼っているの!」と熱心に話すのだが、その甲斐空しく一人また一人と療友の顔は見えなくなった。「どうして西洋医学ばかりに」との問いかけに対して、「抗がん剤は良くないかも知れないけれど、他に頼りにするものがないと思うので」という答が大方である。

 多くのガン患者が頼りにしている抗がん剤とはいったい何から製造されているのだろうか。抗がん剤の第1号は毒ガスの研究から生まれた薬剤で、以後、細胞に毒として作用する物質を見つけると、それらを精製して抗がん剤を造ってきたという。さらに驚くのは、日本癌治療学会が定めた抗がん剤の使用を現す言葉の定義だ。それによると、腫瘍の消失が少なくとも4週間以上続いた場合は「著功」(とてもよく効く)と表現され、腫瘍の面積が半分以下になった状態が4週間以上保てた場合は「有効」とされる。また腫瘍がわずかでも縮小され、その時期が4週間以上続けば、「不変」と呼ばれ、本来は成長するガンがその薬によって抑えられたという印象を与えることが出来る。国立ガンセンターのある医師は「たとえば私たちが、『50%ガンが小さくなります』と言うと、患者は『50%ガンが治る』と思うわけで、自分にとって良い方に解釈するわけです」と語っている。まぎらわしい言い方であるが、実際、抗がん剤で腫瘍が縮小したとしても、それは毒によって細胞が萎縮したのであった、体が回復に向かったということではない。さらに言葉のトリックに気をつけるとしたら、「50%治る」との言葉に出会ったなら、「統計的に50%の人が(治らないまでも)再発せずに最低5年は生存できた」と解釈すべきなのであろう。

 今、全米各地でセミナーを開き、多くの患者を指導している女医、ロレイン・デイ博士は「薬は明らかに毒です。しかしニュースタート健康法は身体に優しくて、力ある確かな健康法です。そして身体の中から真の癒しの働きをしてくれるのです」と人々を励ましている。言葉のトリックによってではなく、ガンを征服した自らの真実な体験を語りながら。

参考資料
http://homepage2.nifty.com/bintarou/cancer/anti-cancerdrug.htm
http://www.health-station.com/sod-japan/text4a.html#gan
抗がん剤の副作用がわかる本 近藤 誠著 三省堂 
本誌7号
トータルへルス誌20号 巻頭言より
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