健康作り―夏こそチャンス!


 日がどんどん伸びてきて、暑い夏が近づいています。今年の夏はどんな計画がおありでしょうか?世界の国々に比べて我々日本人の夏休みは極めて短く、夏休みと言うよりもわずか1週間~10日足らずのお盆休暇に過ぎません。

 しかし、半年に一度のまとまった休暇には、何かしたい!ですね。里帰り、旅行、その他、あるいは思う存分自由にすごすなどさまざまでしょう。よくあるケースですが、短い休暇を目一杯楽しみたいという理由で、前の晩から寝ずに車を走らせ、翌日にはせっかく目的地に来たのに、眠気やだるさが残っていつもの元気が出ないなどという経験はありませんか?実は、たった一晩の眠りを犠牲にしただけで、その後の体の機能がすべて正常に戻るまでには、なんと3週間もかかるそうです。そのようなわけで、休暇の間に疲れをぎっしり詰め込み、休暇が明けてから少しずつ体調を取り戻すというような結果になってしまいます。しかし一方、今現在の自分の体調よりワンランク上の健康を望む方には、夏休みは絶好のチャンスです。

 まずは休息をしっかりとりましょう。疲労回復の鍵は睡眠時間の長短よりは、ベッドにつく時間帯にあります。例えば睡眠時間を8時間とったとしても、夜11時にベッドにつくのと、夜9時にベッドについたのとでは、疲労の回復度はずっと違っているはずです。早く休んで、早朝に散歩と深呼吸、そして日中は太陽を十分浴びて汗をかく――こういったことは、普段の生活ではなかなか出来ないとしても、夏休みこそこの爽快感と体調の良さを体験したいものです。

 生野菜や果物もふんだんに出回る季節です。身体が冷えるという考えから生野菜をあまり楽しめない方々も、夏にはいかがでしょうか?暑い中、台所で調理する時間も少なく、手間もいりません。そして生野菜が与えてくれる元気を夏中いただけるなら、ウナギなんて、要りませんね。

 ライフ・オブ・クオリティという言葉がよく聞かれる昨今です。健康であればあるほど、人生の質を高めるのに有利です。この夏、まずはワンランク上の健康づくりをめざして、「ニュースタート」をしてみませんか?海で、山で楽しまれる方々は、「健康作り」も心がけつつ、大いに自然の中で「ニュースタート」をなさってみてください。本当のリ・クリエーションをする時に心もからだもリフレッシュされて、意義ある夏休みとなることでしょう。

 

トータルへルス誌14号 巻頭言より
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