風邪の手当法
風邪の治療の第1目標は早くから治療することによって悪化を防ぐことです。最初に風邪かなと思った時に即行動に移ることが風邪の芽を摘むことになります。
1.まず深呼吸
症状に気付いたらまず深呼吸から始める。深く生きを吸ってから止めてゆっくり20数える。それから完全に吐いてそのまま生きを止めてゆっくり20数える。それを40~50回くり返す(これは楽ではありません!)。室内にも新鮮な空気は必要だがすきま風は入らないようにする。すき間風は体の組織を変に冷やしてしまうからである。この運動を風の最初の兆候が現われた時に勤務中でも車の中でも実行し、風邪が続く間1日数回くり返す。これは呼吸器官への循環を促進して風邪をくい止めてしまうことがよくある。
2.足湯
風邪の最初の兆候が現われて10~20分以内に足を湯の中に入れ、20分間暖める。それから冷たい水をかけ、よくふいて暖かくおおうか、ベッドで半時間休むかする。
3.排便を促す(浣腸)
風邪かなと思った時点で浣腸をすると風邪がそれ以上進まないことがよくある。症状が続く間6~12時間毎に浣腸をくり返す。
4.運動
筋肉痛にならない程度にできるだけ激しく体を動かす。もし、頭痛、筋肉や骨の痛み、体力消耗、発熱といった悪い影響がでたら、代わりに水治療法を用いる。
5.水を十分に飲む
尿の色が薄くなるまで水を十分に飲む。発汗、運動量の増加、温熱療法、鼻や気管支からの分泌物、嘔吐、下痢を通して水分が失われていることを覚えよう。こうして失われた水分を補ってやらなければならない。
6.甘いものや脂肪を避け、栄養のあるものを決まった時間に少しだけ食べ、間食をしない
食間にはジュースも飲まないこと。砂糖、蜂蜜、また甘味の強い果物も避ける。甘い物は免疫反応を低下させて、ウィルスの繁殖を促す可能性もある。というのはウィルスは燐糖を使って自分の分身を作るので、糖分の摂取をさけることによってウィルス繁殖の原因である燐糖を減らせると考えられるからである。全粒粉のパンや玄米を用い、ビタミンAやCの多いものを食べる。ビタミンB群は全粒の穀類から取れるし、太陽は必要なビタミンDを全て合成してくれる。できるだけ毎日陽にあたるように努力するとよい。脂肪も体の免疫反応や白血球の活発な働きをおさえてしまうので、マーガリン、マヨネーズ、料理用油、揚げ物など脂肪を含む物を避けるほうが賢明である。
7.チャコールを飲用
3日間、1日3回ずつ、食間にチャコールの錠剤を6個飲むとよい。のどが痛かったり口内炎ができていたりしたら、チャコールを口の中でゆっくり溶かしてただれてた部分をチャコールで洗うようにする。
8.休息
就寝と起床時間を規則正しくする。もし必要なら昼寝をしてもよい。寝不足や長時間の仕事で過労にならないようにする。
9.鼻洗浄
43℃~46℃の湯で20分間鼻腔内の洗浄をする。これで完全に治ってしまうことがよくある。洗浄の方が鼻薬よりいいのは、薬は反動的にまた鼻をつまらせてしまうからである。お湯500ccに対して小さじすり切り1杯の塩を溶かす。これは計量カップで正確に計った方がよい。この食塩水を手ですくって一方の鼻の穴をふさぎ、別の鼻の穴から吸い込む。喉の奥まで吸い込んでから吐き出してもよい。これを5回くり返してからもう片方の鼻の穴に移り、左右交互に最低10分は続ける。
10.うがい
喉が痛かったり耳が痛かったりする時は、熱い湯で1日4回10分間うがいをする。全身の筋肉や関節の痛みには熱い温浴を15分やった後、冷水をかぶり乾いたタオルでこする。鼻がつまったり鼻水が出たりする時には、副鼻腔のパックをするとよい。
11.温湿布
のどの痛みや咳には、喉や胸に温湿布をする。これはとても大切な治療である。ほんのわずかに温度が上がるだけでも、ウィルスの増加を著しく抑制するからである。
12.手足、首や耳を暖かく覆うように心がける
13.カフェイン性飲料(コーヒー、紅茶、コーラ、日本茶など)を避ける
カフェインは血管を収縮させ、手足や鼻、喉の内側へ流れる血液の量を減らしてしまう。手足と鼻の粘膜は反射反射関係にあるので、手足はいつでも暖かく保たなければならない。四肢の温度が下がるとそれに比例して鼻のあたりの器官への血液の流れが減少するということは、いくら強調してもしすぎることはないほどである。体が冷えるとウィルスに対する抵抗が落ちるのはこのせいである。
14.寝る時に顔を覆わないこと
必要ならかわりにないとキャップをかぶるか、首にスカーフを巻くなどするとよい。寝るときにも新鮮な空気が十分必要であるがすきま風に気をつける。
15.寝室の温度を18℃~20℃に保つ
体を温め過ぎないように。特に暖かすぎる部屋にいると肺の血管が拡張してうっ血を来たし、抵抗力を弱めてしまう。すぐ入浴したり、すぐ乾いた服に着替えられるのでなければ汗をかかないようにする。汗によって冷えてしまうことのないためである。
毎日の入浴、特に微温浴は風邪に対する防備を強化します。湯上りに水あるいはぬるま湯を浴びて、毛穴をふさぎ、暖かい衣服を着れば、湯冷めはしません。薬を飲むことは風邪を助長すると言えます。