オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸という栄養素
細胞の門番
細胞の門番役オメガ3は、私たちの体内の全細胞にとって細胞の「門番」のような働きをすると共に、全ての細胞と亜細胞膜の構成成分となっています。体内でのプロティンチャンネル、ポンプ機能、およぴその他の特殊な機構による細胞内外の物質の出入りに関係していると考えられています。
脳、神経などの重要組織の構成成分
オメガ3系列の脂肪酸、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などは脳、神経、網膜、腎臓、性腺といった、体内で最も活動的な組織の主要構成成分です。
他のホルモン様物質の生成にも関係
機能調節するホルモン様物質オメガ3脂肪酸は、またプロスタグランジン(PG)の生成にも関係しています。PGは、体全体の械能を調節する役目を持つホルモン様の物質で、細胞レベルでは心臓血管システム(血流中のコレステロールに対する影響も含めて)、炎症作用、回復作用、免疫作用、脳の神経回路、消化系統、再生系統、体温調節機能などに関与しているものです。
抗炎症作用
オメガ3脂肪酸は、脳、脳液(brain liquid)、網膜の発生に関与しており、食事中にオメガ3が欠乏すると、コレステロールとトリグリセライド量を増大させ、血小板の凝固性を高めるため、心臓病にかかりやすくなります。また、食事にオメガ3を添加すると、体内の炎症応答を減少させて関節炎を軽減させたり、インシュリンに対するレセプターの応答性を高めて糖尿病を軽減させられることが示されています。
体内で次のような良い働きをしています
・心臓病と戦う
・ 血液凝固細胞である血小板の粘りを減らす
・ 血圧を下げる傾向がある
・ 血清トリグリセリドを下げる傾向がある
・ 心臓発作が起きると、発作の結果筋肉が受ける損傷を少なくするかもしれない
・ 血管造成術及びバイパス手術の後再び血管が詰まりにくくする
・リウマチや関節炎、その他の炎症を沈める。
・免疫力を高める、病気の回復力が増す。
・脳や細胞に栄養を行きやすくする
・腸壁の便を溶かす働きをする。
オメガ3脂肪酸の欠乏症
栄養学的研究の世界では、オメガ3脂肪酸の欠乏が種々の退行型疾病に関連する基本的ファクターであることを示す証拠が引っ切りなしに示されており、それらの疾病には、糖尿病、心臓血管系疾患、関節炎、免疫学的不全症などがあげられています。
通常の食事では20%しか満たしていない不足しがちな栄養素
私たちの食物の中のオメガ3脂肪酸は、10年前頃から減少し始め、今ではほとんど無くなってしまっているということです。それは、長年に及ぶ、耕地の脱ミネラル化と食物の過剰精製が主な原因であり、研究によると、食物から得られる量は、私たちが健康を保つ上で必要とする量の20%に過ぎないと言われています。オメガ3脂肪酸は、これほど重要でありながら、ほんのわずかの事柄しか知られていません。1980年代に「オメガ3現象」の著作で、この重要な基礎的栄養素に注目させる上で大きな功績を果たしたドナルド・0・ルーデイン博士は、これを称して、「栄養学の失われた環(ミッシングリンク)」と呼んでいます。
体内で合成される
私たちの体は、食品から取り込んだアルファリノレン酸を出発原料として、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの他のオメガ3系列の脂肪酸を合成することができます。アルファリノレン酸は植物性食品(緑色野菜、海草、しそ、亜麻仁)に含まれています。
亜麻仁の種には魚の2倍のオメガ3脂肪酸が含まれている
一般には魚の油に多く含まれていることが知られています。しかし魚でオメガ3を摂るのは肉に比べて低いとはいえ、コレステロールが気になります。また近年の汚染問題、動物性食品であることからのその他の弊害も心配されます。そこで魚の2倍もオメガ3脂肪酸を含み、さらにまさった栄養を提供してくれるのが亜麻仁の種です。 このため、オメガ3含有完全食品として亜麻仁の種からできたサプリメントも出ているほどです。これまでは日本でも玄米こそ最もすぐれた穀類とされてきましたが、最近オメガ3脂肪酸の栄養を始めとして、亜麻仁の種が最も完全な栄養食品として知られてきています。
亜麻仁の種はお役立ち商品で扱っております。
オメガ3脂肪酸の直接の摂取源として大切と思われている魚が現代では危険が多いことや、オメガ3脂肪酸の大切さについて、また亜麻仁については「トータルへルス」誌19号から240号に掲載しています。